恐怖症のはなし
恐怖症という言葉、あるじゃないですか。特定の事物や現象に対して、怖いと思ったり嫌悪をしめしたりする病気……というか、性格や性質を表す言葉です。
こういうのはぼくにもいくつかあるんですが、概ね人に言っても……信じてくれないんですよ。
今回はそういう、薬にも毒にもならないような話です、、、
まず第一に有名なもので、高所恐怖症があります。考えようによっては大抵の人が高所恐怖症だといえますが、ぼくの場合は『自分が落ちそうなところ』に『今いる』という事が恐怖に繋がります。
例えば『ベランダに身を乗り出す』とか『ものすごく狭い歩道橋』とかです。階段を降りるのも苦手で、必ず手すりを掴むようにしています。
この前も人間と話しながら帰路についていた時に、地下鉄の階段に気付かなくて恐怖でしゃがみこんでしまった事がありまして……まあすぐ立ち上がって手すりの傍まで駆け寄りましたが、ぼくは階段をかなり集中しないと降りられないのです。
シンガポールの観光名所にGardens by the Bayという植物園があるんですよ。あそこには上から園を一望できる空中桟橋がありまして、あれは床が鋼鉄網になっていたので貧血を引き起こしかけました。横幅が狭い歩道橋もかなり苦手で渡るのは困難を極めます。
www.gardensbythebay.com.sgこういうところ。かなりおすすめのスポットです。
これが東京タワーから外を眺めるとなると楽になります(何故なら分厚いガラスは絶対割れないから)。どうやら腰より上の空間が見えていて、かつ自分の隣のゾーンが『何もなく地面まで数メートル高さがあるゾーン』だときついようなのです。例えばららぽーとみたいなところのエスカレーターとか。
高所恐怖症はまあメジャーだけど、その他に自分の中で大きいのは嘔吐恐怖症というものです。
説明すると自分の場合、自分が嘔吐するのに恐怖や大きな抵抗感を覚えたり、他人や漫画等の嘔吐シーンに強い印象を覚えるといったもの。
嘔吐恐怖症というのはぼく自身の造語かもしれないと思っていたのですが、ぐぐると同じような症状の人がいるらしい(おそらくぼくより重度)事が分かりました。いわく、
- 嘔吐の恐怖に直面した際に起こる、激しい動悸・めまい・震え等。
- 万が一体調不良によって吐き気に襲われても、恐怖心が勝って吐くことができない(無理やり我慢する)場合が多い。
- 恐怖心が昂じると、常に「自分自身に起こる吐き気」への恐怖に囚われ、「吐いてしまうのではないか」という強迫観念から外食やげっぷができなくなったり、家での食事や外出もままならなくなることがある。
- 恐怖を感じるのは、主に自分自身が吐き気を感じた時、家族・他人が吐いている現場を見た時、嘔吐物を見たり嗅いでしまった時など。また、文面など嘔吐を連想させるものや出来事にも極度に敏感な場合がある。
- 予期不安を感じて、吐き気が生じる場合もある。
- 恐怖のパターンは人によって様々で、中には「自分の嘔吐は平気だが他人の嘔吐が怖い」またはその逆、という人もいる。
- 他人の嘔吐(指を舌の奥に入れて刺激するなどの「嘔吐反射」を含む)を停止させようと強要する。
との事です。自分はまあ生活に支障が出るレベルではありません。
ただ、ぼくの症状で特徴的なのは、他人や漫画等の嘔吐シーンに強い抵抗を覚えるというところです。いいかえると、キャラクターが嘔吐するシーンは全て記憶してしまいます。例えば今まで見た漫画やアニメ、映画等を分けろと命令された時、嘔吐するシーンが出てくるものと出てこないものにきっちり分類する事が出来るのです。十年以上前にテレビ放送で見た戦争映画で担架に乗った兵士が嘔吐するシーンもしっかりと覚えています(ただそれ以外が覚えていないので無為……『硫黄島からの手紙』だった気がする……)。
そういうわけでキャラが嘔吐するシーンがあると強く記憶してしまうのですが、例外があって、サウスパークのような年中登場人物が吐いているような作品などだと結構慣れてしまって抵抗が少し薄まります。
あとまあこれが不思議なのですが、赤ちゃんや小さい子供が泣いている絵が本当に苦手です。実写のクソガキが泣いてる画像はまだ大丈夫なんですがデフォルメしてある赤子や幼児のイラストが泣いているとものすごく胸がざわざわしてくる。
こういうの
なんか、まあ、そういう話でした。