月刊ブラック

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【雑記】何故人は美少女の内臓に興奮するか?(美少女人体模型の話をうけて)

 

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紀元前より人は狩った獣を内臓から骨まで利用したが、人間の場合はどうであろうか。

内臓、いいですよね、美味しいですよね。

 

 

もちろん、肉牛の話です。

 

■焼肉

 

 僕は牛肉の部位とか種類とかさっぱり分からなくて、焼肉店なんかに行くと

 

「カルビ……? ハラミ……? なにそれ……?」

 

 と常識が欠けているので、大抵注文は他人に任せてしまいます。でも最初に牛タンを焼くと油で火力が上がって良く、また好みなので出来るなら注文します。

 

 ところで、ホルモンって旨いですけどグロいですよね。要は牛の腸や胃を焼いているわけで、牛の筋線維ではなく内臓を食べている。グロい。でも皆食ってる。

 

 もちろん昔はもっと畜産が人々の身近にあってすなわち屠殺や解体も生活の一部となって(いた場合が多い)いました。が、現在の我々はそういうものから離れた生活をして、スーパーで肉を買う事=食べる事である人がほとんどでしょう。

 即ちみんなグロいものを焼いてグロくないものにして食べてる

 

 不思議ですね。

 

 

■美少女の人体模型とその内臓

 

 で、何でこんな話をしたかというと。

 

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※下サイトより画像引用

gigazine.net

 

これ見たとき

 

『めっちゃエロいな』

 

と思ったんですよ、僕はね。僕はね。

 

news.yahoo.co.jp

 ヤフーニュースでの園田氏もこのプロジェクトに言及しています。

 

 彼の「美少女人体模型で学生が学ぶ」という言及は、個人的には非現実的で飛躍している思いますが、それを除けば、彼の考察は的を得ているように思えます。

 

遠野物語』で有名な柳田國男が、「殺生の快楽は酒色の快楽の比ではなかった。罪も報いもなんでもない。」との言葉を残しています。いろいろな殺傷犯罪を見ていると、まさに人間は、殺生や猟奇的なもの、あるいは残酷なものに、本能的に感応する素質をもっていると思わざるをえません。〈美少女人体模型〉で生徒たちが「勉強する」場面を想像したときに感じた不安感も、まさにこれと同質のものでした。

 

 たまたま僕が遠野物語について勉強をしていたので、その範囲内で言及します。

 

 遠野物語には、人間が、人里(常界)から身近でありつつも危険な山(異界)へと「入る(這入る)」話がほとんどです。

 

 そして、猟師は山に対して異界に対峙(ただし猟師以外では男といえどもその限りではない。むしろ里人は無力に描かれる)するのに対し、女性は山側(異界)に近く霊的な存在であるというのが、遠野物語では描かれています。

 

 遠野物語に限った事ではなく、女性は霊的なものを持っているという物語が時代場所を問わず存在しています。巫女、贄、異界の怪物との婚姻と出産……。

 

 

■美少女から霊的な『中身』を持ち出す。

 この件は取り敢えず置いといて、まず何が言いたいかというと、僕が考えたいのは『何故(一部の)人は美少女の内臓に興奮するのか?』という事なんです。

 

 これはR18、いわゆるポルノに属する界隈では、「リョナ」という分類で結構な創作活動も行われていますよね。※無論、大抵の場合では、外界に持ち出されないよう『敷居』を作っていらっしゃいます。

 

 その分野についての言及はともかく、我々人間の一部には、美少女(≒性愛対象)に対し暴力的・制圧的・そして『中身を向こう側からこちら側へと引き出す』、という行為に嗜好を持つ人がいます。

 

 さて、この論理を繋げてみましょう。

 

 美少女とは霊的な存在です。

 

 そして、その中身は『人里に対する深山』の如く、異界的、霊的であります。

 

その中身を取り出して、異界のもの(美少女の中身)をこちら側(人の社会)に持ち出す。

 

リョナ絵というのは、もしかしたら、そういう試みの一貫なのかもしれません。

 

■結言

 乱雑でややこしい議論(議論?)でしたが、簡単にまとめてしまうと

 

『美少女の内臓は(霊的で)なんかエロい』

 

と仮説づけられるのでは? というのが僕の結論でした。結論:美少女のゼンマイはたぶん旨い。


多分動物に対しても、こういった『中身にある霊的なもの』を取り出す儀式というのが、昔は各地であったように思われます。例えば牛の血液を大量に飲む儀式、人間に近い猿を食す儀式、胎児を食べる儀式……。それはそれとして獲った獲物を脳みそまで美味しく頂く、毛皮や骨もしっかり生活に活かすなどの文化もありますので、こういうのは混合しないほうが良いでしょう。

 

※この文章にある考察はあくまでテキトーに喋ってる一種の酒場談義のようなものです。文化人類学を専門としていない人間が書いた文章という事にどうかご留意下さい。

 

参考文献

遠野物語 遭遇と鎮魂」編者 河合俊雄・赤坂憲雄 岩波書店

 

■蛇足

 居酒屋に行くとたまに注文できる食べ物に「刺しゼンマイ(センマイ)」があります。あれも見た目は中々凄まじいものです。数年前、僕が漫画研究会の後輩二人と一緒に、大学近くの居酒屋に行ったときに、このゼンマイというものを注文しました。どうやら生らしく(よく分からないが要は冷たいもの)、見たときは肝を冷やしました。何か黒い皮のようなものに毛穴がブツブツと生えたような見た目でしたから。しかしグロテスクな見た目に対しとても旨い! 僕は牛のレバー以外たいてい食べれるんですが、ゼンマイは僕の好みに近いハツとかスナギモとかに似てて、今度来たら注文しよう! と思ったくらいでした。ちなみにゼンマイとは牛の第三胃らしく、比較的さっぱりしているとの事。油に弱い僕にも安心の部位です。